よくあるご質問

部屋を探す前に

京都は日本の中でも有名な観光名所の一つです。それとともに古くからの歴史の町としても知られています。有名な神社やお寺が多いばかりでなく、古い町並みもたくさんあります。自然にも恵まれ、町が山で囲まれているので緑も多く、川も多いことから1年を通じて四季を楽しむことができます。

市街地の道路には「河原町通」、「丸太町通」などというように名前がついています。碁盤の目のように南北と東西に伸びています。

また、北に行くことを「上がる」、南に行くことを「下(さ)がる」、東西は「入(い)る」と言います。ですから通り名を覚えると場所がだいたいわかります。

もうひとつの京都の特徴としては“学生の街”ということでしょう。

市内には多くの大学があり、そこに通う学生も多く生活しています。全国各地から京都の大学に来るので下宿やアパート、ワンルームマンションもたくさんあります。
そのような、日本の中でも特色のある京都で留学生活をよりよく送るために、まず自分のすまいを探すことから始めなければなりません。

それではさっそく、部屋探しにでかけましょう。

どこで探したらいいの?

不動産屋に行く
京都に限らず、どこでも駅前など便利なところに不動産屋があります。しかし特に外国から来た人達のための不動産屋というものはなく、日本人と同じように紹介をするところです。どうしても住みたい特定の地区があるときはその地区の不動産屋で探すとより多くの情報が得られますが、不動産屋で部屋を決めた場合、仲介手数料を払う必要があります。その他、保険料など、いろいろな経費がかかる場合が多いので契約前に確認が必要です。
情報誌を買う
駅の売店や書店で売っている住宅情報を見てみると、地区ごとの情報が載っているのでどの辺はいくら、といった相場が分かります。情報誌の記事は不動産屋が管理しています。気になる部屋があった場合は、その不動産屋に行って直接に詳しい話を聞くことになります。
大学に問い合わせ
留学生にとってまず、一番たよりになるのが大学です。
大学のなかにある留学生センター、国際センターや学生課に行ってみましょう。
生協に行く
大学に生協がある場合は、そこでも探すことができます。一定の家賃以上の部屋を決めた場合は手数料がかかります。
京都市国際交流協会に問い合わせ
京都府や京都市の公的な国際交流機関があります。
ここでは直接紹介はしていませんが、適切なアドバイスや「生活ガイドブック」などの情報が得られます。

どのくらいの費用がかかるの?

家  賃
部屋を借りるのに毎月家主さんに払うお金のことです。これを払うことができなければ住むことができません。
共益費・管理費
そこに住んでいる人達すべてのためにかかる共通の費用のことです。たとえば玄関の照明や廊下の掃除などでアパートにより様々です。
家賃と共に月々家主さんに払います。他には自分の部屋で使う電気・ガス・水道料金や電話料などの費用が別にかかります。
敷 金
いわゆる保証金の性格をもつお金で、契約の時に家主さんに無利子で預けます。京都では大体家賃の1-2ヶ月相当ですが、部屋の設備や新しさによってもかわります。退去時に部屋の掃除代や台所等の壁の塗り替え、畳替えなどを差し引いて返却される場合が多く、扱い方が家主さんによって異なるので、契約時に充分確認しなければなりません。
敷 引・保証金
敷引とは、借主から貸主に対して交付された敷金のうち、契約時点で一定の部分を借主に返還しないことを特約する慣行がある場合の、この返還しない部分をいいます。また、保証金は敷金と同様に、家賃の滞納分や借り主の過失による破損・汚損のためのとして預け入れるところは同じですが、退去時にはそれを「敷引き」という形で差し引いて返金されます。敷引・保証金は、主に関西地域の慣行です。
礼 金
礼金とは敷金と違い、まったく返却されないお金です。これも部屋の大きさや設備によって金額が異なります。
敷金と礼金を支払った証拠になる領収書は保存しておきましょう。
手数料
不動産屋で紹介されて決まった場合は、仲介手数料として、一般的に家賃の1ヶ月分の手数料を払うことになります。これは家主さんに払うお金ではなく、不動産屋に払うお金です。大学の生協などは多少安い場合があります。 

以上のお金は契約時に現金支払いが普通ですが、高額になる時は金融機関への振込みの方が安心です。 

その他、火災保険料や自転車保管料など細かい部分でお金がかかることもあります。契約の時に必要なお金の合計がいくらになるか、充分納得がいくまで聞くことが大切です。

どのような部屋があるの?

建物の種類には次のようなものがあります。

マンション
鉄筋コンクリート造の集合住宅で高層のものもあります。独立性に富み、設備面も充実しています。「ワンルームマンション」という単身者専用のマンションもあります。快適な住環境が得られますが経費もそれなりに必要です。

いずれの部屋も留学生会館や大学寮を除いては家具のついているものはほとんどありません。その部屋を出るときにはもとの状態のようにからっぽにして出る、というのが部屋を借りるときの一般的な決まりです。
アパート
木造の集合住宅です。2階建てが一般的です。玄関は共有となっていて、各部屋の扉に鍵をかけるのが普通です。設備、広さは様々ですが、6畳で台所がついている場合、家賃は2万円から3万円程度、敷金、礼金も2-3ヶ月程度が普通です。これが4.5畳になればもっと安くなります。トイレ、洗濯場所などはアパートの住人が共同で使用します。風呂設備がある場合は共益費や敷金が少し高くなります。
部屋数が多く、風呂設備もついているのは家族向きの物件で、家賃、礼金、敷金も単身用のものよりも割高になります。しかし、築年数が古くなればそういった経費も安くなる傾向にあります。
下宿・貸間
部屋だけを借りる形態です。玄関その他の設備は他の居住者や家主と共同になります。もちろん、アパートよりも安く借りることができます。
寮・会館
留学生のための寮は大学をはじめ、学友会などいろいろな団体によって運営されています。申込みは直接、大学の窓口で行います。家賃は非常に安く、敷金、礼金も無いのが普通です。ただし、入館料として、一定の金額を支払う場合があります。家具類やベッドなどがそろっていることが多く、自分の荷物だけ揃えればすぐに生活ができます。非常に便利ですが、門限や入居資格制限等様々な制約があることが多いので前もって確認をしておくようにしましょう。

契約をしよう

住みたい部屋が決まったら家主と契約をかわします。契約書に家賃やその他約束事を決め、サインをします。

連帯保証人
通常、特に不動産屋で決めた場合、部屋を借りることについて連帯保証人が必要とされ、その人に署名捺印をしてもらいます。留学生の場合、大学の指導教官や身元保証人の方が保証人になることが多いのですが、留学生本人が家賃などを払わなくなったときに連帯保証人に迷惑がかかりますのでそのようなことがないよう、責任をもつことが大切です。
解 約
契約期間の途中で部屋を解約したい時には家主に事前にそのことを伝えなくてはいけません。通常引越しする前の1ヶ月前までに伝える必要があります。出て行く前に自分の使った光熱水料を精算し、ごみの片付けをしてきれいに掃除をして部屋の鍵を家主、または管理人に返さなければなりません。京都では特にベッドや家具などの大型ごみを捨てる時にお金がかかりますので、事前に家主と相談してお金を預けるなどの方法をとりましょう。
更新料ってなに?
契約期間は家主や部屋の種類によって違いますが、京都では普通1年間です。学生専用のアパートなら、卒業までとするところもあります。契約期間がきてもまだそこに住んでいたいときには契約を更新しなければなりません。その時に更新料がかかる場合がありますので最初の契約時に確認が必要です。住んでいて1年後にいきなり更新料を請求された、というようなことがないように注意しましょう。更新料はだいたい家賃の1ヶ月から2ヶ月分です。
細かい約束もあります
契約書は普通、一般的な決まり事がかかれているだけです。物件ごとにもっと細かい約束を取り決めることがあります。例えば部屋の中ではペットを飼わない、石油ストーブは禁止、壁に釘を打ってはいけない、などということです。このようなものを特約事項といいますが、これで合意したことは守らなければなりません。

契約書にサインをして、必要な金額を支払ったら部屋の鍵が渡されます。
これでいよいよ自分の部屋が使えます。

生活を始めよう

電気・ガス・水道を使えるようにする
大学寮や離れ、小さいアパートならば家主さんがしてくれますが、マンションなどの独立した部屋などは自分で連絡して使えるようにしなければなりません。電気・水道は電話で会社に連絡するだけで使えるようになりますがガスを使えるようにするには必ずガス会社の立会いが必要となりますので注意しましょう。
電話をひく
通話料の他に基本料がかかります。基本料は月2,000円程度です。約1ヶ月遅れで請求がきますので、部屋をひきはらう時の清算はしっかりとしておきましょう。また、携帯電話等を利用するのもひとつの方法です。
ごみの問題
ごみの捨て方は地域により様々なルールがあります。燃えるごみと燃えないごみ、リサイクルできるものや大型ごみなど、種類ごとに決められた曜日、決められた場所にきちんと捨てるのがマナーです。入居の時に家主や管理人にはっきり聞きましょう。
実際に住んでみて
生活を始めるとだんだんと母国との生活習慣やルールが違うことに気づきます。基本的には隣の部屋、近所の住人に迷惑をかけたり、部屋の中を掃除もせずにきたなくしてしまったりと常識的に考えて、いけないことがたくさんあります。また、契約の時には何も言わなかったのに、しばらくしてから“夜10時以降はテレビをつけてはいけません”“友達を連れてきてはいけません”などと注意をする家主もいます。契約書に書かれていないことでトラブルになった時には家主と充分話し合ってお互いが納得するように解決しなければなりません。長い間帰国するような時には家主に一言挨拶して行くべきでしょう。だまって帰国して長期間留守になれば家主ばかりでなく、隣の住人も心配します。
退去する時には特に注意が必要です。自分の使った電気・ガス・水道はもちろん、国際電話の精算もしっかりとしていかなければなりません。郵便局にも住所変更の手続きをしておかないと郵便物の配達もできなくなります。
部屋の中にいらないものをそのままにしておかず、きれいに掃除して、後から借りる人が気持ち良く住めるように気を付けなければなりません。大型ごみの場合、処分するのに有料となりますので家主に相談することを薦めます。
その他、京都市内での生活全般については京都市国際交流協会発行の生活ガイドをご参照ください。 

特に生活習慣の違いから家主さんや隣人の人達とのトラブルが起こりがちです。住んでいて疑問に思うことや分からないことが出てきた場合はすぐに先輩や身近な人に聞くか、国際交流協会等の公的機関に相談するのがよいでしょう。問題を抱えてそのままにしていると、後から思わぬお金を請求されたり、家主さんとの関係が悪くなり結局その部屋を出て行かなければならないこともあります。

その他の公的機関の住宅申込み方法

市 営 住 宅
  • 京都市 都市住環境局 住宅公社
  • http://www.kyoto-jkosha.or.jp/
  • TEL:075-223-2701
  • 新築・空家とも年4回募集(4,6,9,12月) 「市民しんぶん」等で案内。
府 営 住 宅
  • (財)京都府住宅供給公社
  • http://www.kyoto-juko.jp/
  • TEL:075-432-2018
  • 募集は年5~6回 募集月の前月に決定し、案内。
    条件;市営、府営共、外国人登録をしており、府内もしくは市内に居住しているか勤務していること、収入基準が合うこと、保証人がいることなど一定の要件が合えば申込み資格が認められます。
公 団 住 宅
  • 住宅・都市再生機構(UR賃貸住宅)
  • http://www.ur-net.go.jp/kansai/
  • TEL:075-255-0499(木曜日・祝日休、9:30-17:30)
  • 条件:収入基準が合えば、申込み資格が認められます。
運営団体・ご相談

公益財団法人
日本賃貸住宅管理協会
京都府支部